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人体の疾患の発症メカニズムの解析、外科手術の術前シミュレーションを目指して、組織に対する力学シミュレータの開発を行っている。なお、ここで述べるシミュレータとは、手術時におけるリアルタイム性が求められるシミュレーションではなく、準静的ではあるが、組織内部の力学的な反応を精密に再現することができるシミュレーションを目指している。一般に生体組織を対象とした力学解析には種々の困難な点がある。
器官の損傷・治療シミュレーションチームでは、人体の疾患の発症メカニズムの解析、外科手術の術前シミュレーションを目指して、組織に対する力学シミュレータの開発を行っている。なお、ここで述べるシミュレータとは、手術時におけるリアルタイム性が求められるシミュレーションではなく、準静的ではあるが、組織内部の力学的な反応を精密に再現することができるシミュレーションを目指している。一般に生体組織を対象とした力学解析には種々の困難な点がある。
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生体の形状と、機械的特性とをどのように設定するかである。有限要素解析が主に用いられている工業の分野においては、解析対象の形状や機械的特性は図面により定義されている。しかしながら、生体ではその設計図は存在しない。このために、生体を対象としたシミュレーションを行うためには、まずその設計図を作成しなくてはならない。 |
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生体の変形は非線形で大変形であり、異方性がある。この問題に対応するためには生体組織の変形挙動を表す力学モデルとそれに基づくFEMプログラムを開発することが必要である。 |
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生体が受けた力学刺激に対して生理学的な反応として組織が適応する再構築。 |
この問題に対して、力学的シミュレーションモデルとして、再構築を考慮したモデルを構築することが必要である。
これらすべての課題を考慮し、すべての臓器に対応したシミュレータの開発は非常に困難である。そこで、対象を大きく2つに絞って開発を進めた。1つは生体の軟組織を対象としたシミュレーション、もう一つは、骨を対象としたシミュレーションである。
ここで、軟組織のシミュレーションでは、眼球の網膜剥離手術の術前シミュレータの開発を目的として、先の問題点1、2を考慮したシミュレータの開発を行った。
また、硬組織のシミュレーションでは、骨のリモデリングを再現することを目的に、1、3の問題を考慮したシミュレータの開発を行った。
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(1) |
軟組織のシミュレーション |
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(2) |
硬組織のシミュレーション |
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